無垢材家具を買う前に知っておきたい
「割れ」「反り」の予防と対処方法をご紹介します。
ケユカでは人気のバリタシリーズも含めて、天然木の無垢材のあたたかさを感じる商品があります。
ただし無垢の商品には起こりやすい現象があります。
それが割れと反りです。
なぜそのようなことが起きるのかという知識が無いと割れるということは悪い商品じゃないのか、反っているのはおかしいと思われることがあると思います。
しかし、これらは無垢であればどの商品でもずっとついて回る問題です。これからその特性をお伝えします。
「割れ」「反り」が起こる理由とは?
なぜ天然木の無垢材は割れや反りが起こるのかというと、それは乾燥が理由です。
無垢材は加工されている最中も、加工された後も呼吸をしています。
その呼吸する時に空気が乾燥していると、木材内の水分がどんどんなくなり、それが原因で収縮し割れや反りにつながります。
冬の唇が乾燥し、割れやすくなることと同様です。
日本は温暖さと温度の差により家具に対しての環境が厳しく、冬は特に暖房器具の使用によりお部屋が強い乾燥状態となるため、それらにより無垢の割れや反りは起こりやすくなり、完全には防ぐことはできないのです。
ただし少しでも減らせるような工夫と、対策はあります。
工夫と予防策1
直射日光を避ける
直射日光を避けること
温度差によっても乾燥は進みます。
また急激な温度の上昇により木が膨張したり、夜に冷えて収縮することを繰り返すと、反りの原因にもつながります。
可能な限り無垢材の製品は直射日光の当たらないところに移動してください。
工夫と予防策2
加湿器の使用
加湿器を使用すること
保湿をすることは無垢材にとって、とても良い環境になります。近くにおいて無垢材に優しい状態を作ることが大切です。
工夫と予防策3
エアコンの風
エアコンの風が直接当たらないように
すること
エアコンの風が直接当たると無垢材がどんどん乾燥を始めます。直接当たらない場所に家具を移動してください。
対処法その1
しばらく置く
割れてしまっても、
一旦放置して様子を見る
冬の一定時期によって木が収縮し割れたり反ったりするのですから、暖かくなると膨張し収まる場合があります。
4月くらいからゆっくりと直る可能性がありますのでしばらく放置し様子を見るとよいでしょう。
対処法その2
万が一の補修方法
割れが起きたときの「埋める」補修
小さな割れは、梅雨の湿度が高い時期などに閉じることもありますが、大きい割れが気になるといった場合は、
市販の木工用パテなどで補修することも可能です。
これらについては使用上の注意に従い、馴染ませることで、“一時的”に補修する対処方法となります。
1)割れが起きた個所の汚れをきれいに拭き取り、水分が残っていないか確認してから補修作業を開始します。
2)パテを割れの隙間付近に、埋めていきます。
3)割れに沿って、プラスチックなどの“ヘラ”や爪楊枝などを使ってパテを混入させて隙間を埋めます。
4)パテを割れの奥まで詰めることができたら、ヘラを使い、テーブルの表面が平らになるよう余分なパテを取り除きます。
5)パテが完全に硬化する前に布で余分なパテをゴシゴシと拭き取ります。表面が平らになったか確認します。
6)パテを埋めた跡が目立つ場合は、仕上げに修正ペンを使って、補修跡を目立たなくします。
補修ペンは、塗り重ねて色味を調整すると自然に仕上がります。
7)布で修正ペン箇所を拭き取ったら完了です。木目に馴染んで、補修跡が目立たなくなりました。
さいごに
天然木である無垢を使用する際には、これらのことをご理解していただく必要があります。
それは皆さんのお部屋の環境が一定ではないことによって、これまでお話しした通り無垢は少しだけ動くからです。
動くというのは無垢特有の呼吸であり、天然である証であり、それがあるからこそ温かみがあり、風合いがあり、魅力があるのです。
少しの割れも、経年変化も、筋も全て含めて一緒に寄り添っていくパートナーとしてご理解頂き、受け入れていただけたら幸いです。